女性の抜け毛にはどんな種類があるの?抜け毛5タイプの対処策とは

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「最近、抜け毛が増えてきた。もしかしたら、薄毛のサインかも・・・」そんな悩みを抱えている女性たち、意外と多いのではないでしょうか。1日100本くらいの抜け毛であれば自然に起こる抜け毛なので心配はいりませんが、いつもより多いと感じるなら、このまま放っておくと薄毛につながってしまうので、早めの対策が必要です。そこで今回は、女性に起こりやすい代表的な抜け毛とそれぞれの対処法についてお伝えいたしましょう。

代表的な女性の抜け毛は5タイプ

  1. びまん性脱毛症
    部分的な抜け毛ではなく、髪全体が薄くなっていくタイプの抜け毛です。抜け毛の進行は徐々にということで、気づかないうちに薄くなってしまうことが多いです。加齢、ストレス、極端なダイエット(食事制限)、誤ったヘアケアなど、さまざまな原因が複雑に絡み合い発症します。

<どんな対処法があるの?>
まずは、生活習慣の見直しが必要になってきます。具体的には、有酸素運動や筋トレなどを日頃から行うことが大事です。運動によって、末端の血流を促すことで頭皮環境を改善するのに役立ちます。

毛根部に十分な栄養を与えなくては良い髪が育ちません。1日3食ともにバランスの良い食事を摂るようにしたいもの。髪はたんぱく質(アミノ酸)でできているので、肉や魚、大豆、大豆製品といった良質なたんぱく質をできるだけ多く摂るようにしましょう。

ビタミンとミネラルも髪をつくるうえで必要な栄養素です。ビタミンでは、ビタミンB群やビオチン、ミネラルでは、亜鉛や鉄分などが髪を守るために補いたいですよね。食事で十分に摂ることができないならば、サプリメントの力を借りるのも良いでしょう。

女性専用の育毛剤を活用するのも有効です。育毛剤の有効成分として、ミノキシジル、センブリエキス、アデノシンなどいろいろとありますが、医薬品として発毛効果が唯一認められている「ミノキシジル」を配合した育毛剤がおすすめです。

ミノキシジルの成分は、頭皮の毛母細胞に直接働きかけ、髪の成長を早める効果が期待されています。ただし、半年以上続けないと発毛効果は得られないので、使い始めたら少なくとも半年間以上は使い続けるようにしましょう。

  1. 産後に起こりやすい抜け毛
    赤ちゃんを出産してから、急に抜けてきたという人は、産後特有の抜け毛と思われます。出産後3か月以内に生じる抜け毛で、髪全体のボリュームがなくなり、生え際から抜けていきやすいです。

主な原因は、女性ホルモンバランスの変動です。女性ホルモンが増加する妊娠期に成長期を維持していた髪の毛が、出産後の女性ホルモンの減少によって変動し、髪の毛が一気に抜け始めます。

<どんな対処をした方がいい?>
産後に起こる抜け毛は、基本的に心配のない抜け毛です。女性ホルモンのバランスは、半年から1年ほどで落ち着きますので、その頃には抜け毛も自然に治まっていくと思います。

とはいえ、体力やストレスによって個人差はありますので、何よりも疲労回復に努めることが大事です。赤ちゃんのお世話で睡眠不足が続く日々が続くかと思いますが、タイミングを見計らって休息をとったり、体や心を休めるようにしましょう。

また、産後のダイエットは急がないことです。短期間での無理な食事制限は、髪にも健康にも逆効果です。バランスの良い食生活を送ることが、髪の毛の回復にとても必要です。

  1. ヘアスタイルが原因で起こる抜け毛
    継続的に髪の毛が引っ張られることで、頭皮に負担をかけてしまい、抜け毛につながる抜け毛です。別名、「牽引性(けんいんせい)抜け毛」ともいわれています。ポニーテールやアップスタイルなど、長い期間にわたり同じ結び方をしていると、毛幹が破壊されて髪の毛が抜けやすいですし、生え際や分け目の部分が薄くなっていくことも多いです。

<どんな対処法があるの?>
頭皮に負担をかけないヘアスタイルにしましょう。髪の毛を結ぶヘアスタイルを毎日するのではなく、髪を下ろしたり、分け目を変えたりするのも一つの方法です。また、長期間のエクステや逆毛で作った盛り髪なども抜け毛を増やす原因となるので控えてください。ハードなスタイリング剤の使用も頭皮環境を悪くしてしまうので、できるだけ使用を控えるのがいいでしょう。

ロングヘアの人は思い切ってショートやミディアムにしてみてはいかがでしょうか。髪の毛を減らした分、頭皮への負担が減るのでおすすめしたいです。

  1. 頭皮トラブルによる抜け毛
    皮脂が過剰に分泌されることによって頭皮に炎症を起こしたり、逆にシャンプーをしすぎて皮脂の取り過ぎてしまったり、頭皮環境が悪くなったことで増える抜け毛もあります。この抜け毛の場合、フケが増えたり、かゆみがでたり、頭皮が赤く炎症していたりなど、抜け毛のほかに頭皮トラブルがみられるという特徴があります。

<どんな対処法があるの?>
頭皮環境を整えるために、自分の頭皮の状態にあったシャンプーを選んで、丁寧に洗髪することが大事です。頭皮の状態というのは、年齢によって変化します。年齢が上がると皮脂分泌が減って頭皮が乾燥しやすくなるので、洗浄成分にアミノ酸の成分を使用したアミノ酸系のシャンプーがおすすめです。

逆に、頭皮のべたつきが気になるなら、洗浄力の高いものでも構いませんが、丁寧にしっかりと洗いすすぐことも意識した方がよさそうです。どうしても頭皮の症状が治まらない場合は皮膚科での治療がベストです。皮膚炎と診断された場合、保険適応になります。薬などを処方してもらい、しっかりと治療することで抜け毛が改善します。

  1. 円形脱毛症
    突然に髪がごっそりと一部のみ抜けてしまう脱毛症です。症状としては、境界がはっきりしている円形や楕円形で、抜け毛の進行がほかの抜け毛よりも早いです。まばらに薄くなるのではなく、発症した部分は躊躇なくすべて抜けてしまいます。精神的なストレスが引き金となるといわれていますが、科学的な根拠はないとされています。ただ、最近の研究によって自己免疫疾患であることが分かっています。アトピー体質の人や遺伝的要因も関係しているとされています。

<どんな対処法があるの?>
皮膚科での治療をおすすめします。おもにステロイド剤での治療や局所免疫療法などを行います。それ以外の治療方法もあるので、まずは本当に円形脱毛症かどうか、診断してもらうためにも病院への受診をおすすめします。

病気による抜け毛も考えられるので注意!
女性の抜け毛は複雑な要因が重なって起こりますが、抜け毛の裏に病気が隠されている場合があります。たとえば、卵巣のう腫といった婦人科系の疾患、甲状腺の働きの異常だったり、抗がん剤や向精神薬などによる薬を服用しているなら、副作用として抜け毛が発症する場合があります。

抜け毛が病気のサインとしてあらわれるケースがあるので、病院やクリニックで診療する前はかならずそれぞれの検査をしてもらい、他の病気による抜け毛でないか、しっかりとチェックしてもらうことが大事でしょう。

まとめ

抜け毛を放っておくと髪の毛はどんどんと薄くなっていきます。ブラッシングやシャンプーの際に「あれ?抜け毛が多いな」と感じたら、薄毛のサインです。女性の抜け毛は複雑な要因が絡み合って起こるケースが多いのですが、抜け毛のタイプを知って、その抜け毛にあった早めの対策を行うようにしてください。

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