【医師監修】ニキビ肌でも保湿が重要!正しいスキンケア方法を解説します!

スキンケア

ニキビ肌だと、ついつい保湿ケアを控えめにしていませんか?実はニキビ肌でも保湿ケアが重要で、保湿ケアを怠るとかえってニキビが悪化することもあります。ニキビと保湿の関係、ニキビ肌のための正しいスキンケア方法について解説します。

ニキビができる原因

ニキビができる原因には、以下の3つが挙げられます。

過剰な皮脂の分泌

思春期にできるニキビの主な原因は、過剰な皮脂の分泌です。これは思春期に男性ホルモンの影響により皮脂の分泌が増えるためで、ニキビの原因と聞いて一番イメージしやすいものでしょう。皮脂を分泌するのは毛穴の奥にある皮脂腺ですが、皮脂腺は顔ではTゾーンに多く存在しています。

皮脂そのものは、肌の表面に皮脂膜を張り、水分の蒸発を防ぐ役割があります。しかし、皮脂が過剰に分泌されると、毛穴がつまってニキビのもとである小さな面皰(コメド)が発生しやすくなります。

角質の肥厚

「脂性肌ではないのに、ニキビができる」「大人になってからニキビが増えた」という方は、肌のもっとも外側にある角質の肥厚により、ニキビができている可能性があります。大人ニキビは、10代の頃にできるニキビと異なり、乾燥やストレス、生活習慣の乱れなどで古い角質が厚くなり、毛穴をつまらせることが主な原因です。

肌のターンオーバーとは、角質細胞が一定周期で剥がれ落ちるサイクルのことで、肌の新陳代謝を促します。肌が乾燥すると、肌のターンオーバーが乱れてしまいます。すると未熟な角質細胞が増え、うまく剥がれ落ちずに肌に残って角質の肥厚を招き、これが毛穴づまりの原因になります。

アクネ菌の増殖

アクネ菌は人の皮膚にある常在菌で、健康な肌にも存在しています。毛穴の奥のような酸素の少ない環境を好み、皮脂を栄養とします。つまり、過剰な皮脂分泌や角質の肥厚は、アクネ菌が増殖しやすい条件がそろっているのです。毛穴の奥でアクネ菌は皮脂を分解し、この分解物が肌に炎症を起こしてニキビが発生します。

ニキビと保湿の関係

肌のべたつきが気になると、「ニキビができるから保湿は控えめに」という方もいるかもしれません。しかし、保湿のステップを引き算したスキンケアはNGです。しっかり保湿しないと、肌は乾燥から身を守るために皮脂を分泌し、これがさらに毛穴をつまらせる原因になります。

保湿剤には、水分の蒸発を防ぐ、角質を柔らかくする、肌のターンオーバーを整えるなどの働きがあります。保湿を控えるのではなく、保湿剤の役割を理解し、ニキビ肌や脂性肌に合ったスキンケアをすることが重要です。

ニキビ肌に適したスキンケア

ニキビ肌に適したスキンケア方法を紹介します。

洗顔や角質ケアのしすぎに注意

肌がべたついていると、それを除去しようと洗顔時にゴシゴシ強くこすったり、スクラブ入りの洗顔料やピーリング剤を頻繁に使ったりしている方もいるかもしれません。このように、洗顔や角質ケアのしすぎは、肌を傷つけて炎症を引き起こす原因になります。

洗顔はしっかり泡立て優しく洗う、ピーリング剤の使用は週1~2回程度にするのが基本です。また、洗顔のしすぎも、皮脂を落として肌の乾燥を進めてしまうため、1日1~2回にしましょう。

しっかりと保湿ケア

洗顔のあとは、化粧水と乳液またはクリームでしっかりと保湿ケアを行います。乳液やクリームは、皮脂が再び分泌されるまでの間、皮脂膜の代わりとなって水分の蒸発を防いだり、角質を柔らかくしたりする働きがあります。脂性肌の人は、さっぱりとした使い心地のテクスチャのものを使うとよいでしょう。

なお、乳液とクリームでは水分と油分のバランスが異なり、水分が多いのは乳液、油分が多いのはクリームです。自分の肌質に合わせて、保湿アイテムを選びましょう。大人ニキビの場合は、セラミドなどの保湿成分が入ったものを使うのがおすすめです。

ニキビ肌向けのアイテムを使う

ニキビ肌向けのスキンケア商品として注目されているのが、「ノンコメドジェニックテスト済み」表記のアイテムです。コメドは、毛穴に皮脂や角質などがつまったニキビになる手前の状態のことをさします。コメドができにくい処方で、なおかつニキビができにくいことを実際に確認しているものが「ノンコメドジェニックテスト済み」と表記できます。

ほかにも、オイルフリー処方の商品なら、アクネ菌が繁殖する原因となる油分を抑えられます。また、弱酸性のものはアクネ菌が増殖しにくいpHに調整されています。そのほか、香料など添加物による肌への刺激もチェックしておきたいポイントです。ニキビ肌向けにはさまざまなスキンケア商品が開発されているので、自分の肌に合わせて選びましょう。

生活習慣を見直す

スキンケアと合わせて、食事や睡眠など生活習慣の見直しを行いましょう。「甘いものを食べるとニキビができる」と思っている方もいるかもしれませんが、実は食事とニキビの関係については、はっきりとは解明されていません。ニキビの予防・改善のためには、特定のものを摂り過ぎたり避けたりするのではなく、バランスよく栄養を摂取することの方が重要です。

また、良質な睡眠によって、新陳代謝を促す成長ホルモンがしっかり分泌され、肌のターンオーバーが整います。睡眠時間の確保や、寝る前はスマホを見ないなど、睡眠の質をあげる習慣を始めましょう。

まとめ

ニキビ肌や脂性肌でも、スキンケアにおいて保湿は大切です。ニキビ肌に適したスキンケアで、健やかな肌を手に入れましょう。

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