化粧品と何が違う!?意外と知らない「医薬部外品」と「化粧品」の違いとは?

スキンケア

スキンケア化粧品コーナーを見ると「薬用○○」とか「有効成分配合」と明記された化粧水や美容液をよく目にします。これらは、「医薬部外品」に区分される化粧品です。では、一般的な化粧品と、「薬用○○」とか、「有効成分配合」と明記されている化粧品は、いったい何がどのように違うのでしょうか?そこで今回は、医薬部外品と化粧品の違い、医薬部外品のメリットとデメリットについてご紹介したいと思います。

何が違う?化粧品と医薬部外品を比べてみた

一般的には、スキンケア化粧品やメイクアップ化粧品である「化粧品」と薬用化粧品と呼ばれる「医薬部外品」をひとまとめにして「化粧品」と呼んでいます。しかし、薬機法という法律では、「化粧品」「医薬部外品」を明らかに区別しています。

■化粧品

化粧品とは、肌を清潔にし、皮膚や頭皮を健やかに保つために外用されるもの。さらに容姿の魅力を増すために日常的に用いられるもので、美容的な目的を持っています。すなわち化粧品は、肌を清潔に保ち保護するという目的と、見た目を変えるという美容的な目的を持っています。

■医薬部外品

医薬部外品とは、厚生労働省が許可した効果や効能に有効な成分が、一定の濃度で配合されているもの。穏やかな作用ではありますが、お肌に何かしらの薬理作用を与えるという目的があります。化粧品と医薬品の中間に位置するものと考えてよいでしょう。肌荒れ防止、ニキビ防止、日焼け防止など、それぞれの製品ごとに認められた効果・効能があります。ただ、あくまでも予防を目的としているため、医薬品のように“治す”という作用はありません。

<化粧品と医薬部外品の違いのまとめ>
化粧品と医薬部外品の違いは、ずばり、「有効成分を配合しているか否か」です。有効成分とは、医薬品にも含まれているような“実際に効果がある”成分のことです。医薬部外品には、これら有効成分を一定量配合しており、化粧品に認められない効果効能をパッケージに表示させることが可能です。

例えば、「にきびを防ぐ」「皮膚を殺菌する」「肌荒れ予防」「日焼けによるシミそばかすを防ぐ(美白効果)」「肌を引き締める」といった表示ができます。化粧品メーカーから多くの種類が販売されていますが、自社の主力商品の多くを医薬部外品として登録しています。その目的は、効果・効能を大々的に伝えられるから。消費者に対して魅力的な商品としてアピールすることが可能だからです。

医薬部外品っていいことばかりなの?医薬部外品のメリットとデメリット

このように有効成分が配合されていることから、医薬部外品は魅力的に映りますよね。しかし、医薬部外品はメリットばかりではなく、注意せねばならない点もあるので知っておくべきでしょう。

<メリット>
・有効成分が一定量配合されている
・ある程度の効果が期待できる

有効成分がある一定の量入っていますから、当然ですが化粧品より効果を期待できるでしょう。治療したいなら医学品ですが、悪化するのを予防したいというのであれば、医薬部外品は優れた商品と言えます。

<デメリット>
・医薬品ほどの効果はない
・副作用によるリスクを伴う

有効配分が一定量配合されている医薬部外品ですが、医薬品に比べると配合成分の濃度は少ないです。あくまでも化粧品をベースとして作られていますので、医薬品ほどの効果は見込めないでしょう。

そして、有効成分が配合されているということは、副作用のリスクも頭に入れておくべきです。医薬部外品は、“人体に対して緩和な作用のもの”で有効成分の濃度も医薬品ほど多くはありません。

しかし、使用者の中には「肌が赤くなった」とか、「肌がヒリヒリする」といったケースもあるようです。もともとお肌が弱い人は特に、使用する前にかならずパッチテストなどをすることをおすすめします。

<ポイント!医薬部外品で期待できるのは「予防」です>
医学部外品の期待できる効果は、あくまでも「予防」です。ニキビをできにくくしたり、メラニンの生成を抑え、シミやそばかすを防いだり、肌の乾燥を防ぐ、といった効果が基本です。

「一度できたシミを消す」など、医薬品のように“治す”といった治癒効果を期待しない方がいいでしょう。だからといって全く効果がないわけではなく、「医薬部外品の化粧品を使い続けたら、ニキビが改善してきたとか、毛穴が小さくなってきた」といったケースも珍しくないのが本当のところ。

とはいえ、基本的には、医薬部外品は予防を目的としたものですので、医薬品までの効果は期待できないけど、それなりの予防効果は期待できると考えた方がいいかと思います。

化粧品と医薬部外品の見分け方のポイント

スキンケア化粧品のコーナーには、一般的な化粧品と医薬部外品のものと区別されずに陳列されていますので、気をつけないと見分けがつきません。化粧品と医薬部外品の見分け方のポイントをまとめてみたので、選ぶ際の参考にしてください。

・有効成分は記載されている?

医薬部外品は、有効成分の記載が義務づけられています。商品やパッケージに有効成分が記載されてあるなら、医薬部外品です。ちなみに、医薬部外品では、有効成分とその他の成分を分けて表示させることができます。

・パッケージに「医薬部外品」と明記されている?

「薬用〇〇」とか、「医薬部外品」といった表示がされているか否かです。使用方法や使用目的、外観などは化粧品と同じでありますが、商品やパッケージには必ず「医薬部外品」と明記されています。化粧品には、これらの文言を書くことは禁止されているので、それを目安に選んでください。

まとめ

化粧品と医薬部外品の違いをご説明いたしましたが、いかがでしたか?化粧品と医薬部外品、どちらが優れているというわけではなく、どちらにもメリットとデメリットがあります。

医薬部外品には、有効成分が配合されているため、予防効果が期待できます。しかし、自分のお肌に合わないものを選んでしまうと副作用が出てしまう場合もあります。それぞれの違いをよく理解しながら、自分の肌の目的にあったものを選んでみてはいかがでしょうか。

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