「便秘」といえば、多くの女性が悩まされるものですが、これと併せて「肌荒れ」にも悩まされているという女性は多くみかけます。それもそのはずで、便秘と肌荒れは密接に関わりあっているからです。今回はお肌トラブルに悩む女性を救うべく、肌荒れの原因となる便秘の予防と解消法をご紹介します。これらに悩んでいるという方は必見です。

そもそも便秘とは？その原因や症状

便秘の予防と解消法をお伝えする前に、まずはその原因を知っておきましょう。併せてその症状をご紹介しますので、自身が便秘であるかどうかの自己診断のヒントにしてください。

便秘の原因

便秘を引き起こす主な原因は以下の通りです。

生活習慣や食生活の乱れによるもの

• • 食物繊維が不足した食事
  • ダイエットや偏食など、極端に少ない食事量
  • 水分不足
  • ストレス

疾患によるもの

• 消化器系の疾患
  　⇒大腸がん、クローン病、過敏性腸症候群など
     これらによる腸の狭窄 (狭くなること) ・閉塞 (ふさがること) ・腸の運動の障害など
• 神経系の疾患
  　⇒自律神経失調症、脊椎損傷、パーキンソン病など
  　　これらによる腸の運動の麻痺
• 内科系の疾患
  　⇒糖尿病や甲状腺機能低下症
  　　内服薬による副作用

便秘の原因が生活習慣や食生活の乱れによるものであれば、これからお伝えする予防・改善法が有効です。
疾患が原因となる場合には、医療機関で相談してみましょう。

便秘の症状

肌荒れに悩んでいる人の中には、自身の肌荒れが”原因不明”という人がいます。これは便秘でありながら、「自分は便秘でない」と思い込んでいることが考えられます。そのため、ここでセルフチェックをしてみましょう。

• 3日以上排便がない
• お腹が張って苦しい
• 便が出てもスッキリしない (残便感がある)
• 便が硬い
• コロコロとした小さな便が出る
• おならが多い・臭い

これらに1つでも当てはまれば、便秘であると考えてよいでしょう。

便秘と肌荒れの因果関係は？

冒頭で触れたように、便秘は肌荒れを引き起こします。そのメカニズムは以下の通りです。

腸内細菌によって有害物質が発生

便が大腸内に長時間滞在していると、便の腐敗が進むことにより悪玉菌が増えてしまいます。
この悪玉菌は、腸内のタンパク質などを腐敗させて有害物質をつくります。有害物質は一度体内に吸収されてから、血液に乗って全身を巡ります。血液の一部は汗となり、肌の表面へ出てきます。そのとき汗に含まれる有害物質がお肌に悪影響を及ぼし、これが結果的に肌荒れとなるのです。また腸内で発生した有害物質は、お肌のターンオーバー (お肌の生まれ変わり) に悪影響を及ぼすともいわれています。

便秘の予防＆解消法

結論からお伝えすると、便秘の予防や解消法は生活習慣や食生活の乱れを正すことです。それでは、これを具体的に解説します。

十分な睡眠

胃腸をはじめとした内臓の働きは、自律神経によってコントロールされています。睡眠不足が続いてしまうと交感神経が優位になり、胃腸の動きが鈍くなってしまいます。便秘はもちろんのこと、睡眠不足はさまざまな身体の変調をきたします。そのため十分な睡眠を心がけましょう。

正しい食生活

正しい食生活の基本は「1日3食」です。朝食を摂らずに1日2食という人が非常に多いですが、これは良くありません。朝食をしっかりと摂ることで、便意のタイミングが掴みやすくなります。またダイエットで食事量を減らすことは、特に便秘を招きますから絶対にNGです。

水分補給をこまめに行う

体内の水分が不足すると、便が硬くなってしまいます。そのため普段水分をあまり摂らないという方は、意識的に水分補給を行いましょう。その際におすすめするのは硬水です。硬水にはマグネシウムやミネラルがたくさん含まれているため、便秘の改善には効果的です。中には硬水を飲むと下痢をしてしまう人がいるほどです。

食物繊維、乳酸菌を含む食べものを摂る

食物繊維には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2種類があります。
不溶性食物繊維には便の量を増やす働きがあり、腸を刺激して排便を促します。穀物やきのこ類、豆類、イモ類、野菜、フルーツなどに多く含まれています。水溶性食物繊維には、便を柔らかくする働きがあります。前項の水分補給と併せると効果的でしょう。海藻やこんにゃく、大麦などに多く含まれています。

ごぼうや大豆類などのようにこれら両方の食物繊維を多く含むものもあります。そのため、こうしたものを食事の中に取り入れるとより効果的な便秘の予防・改善に期待ができます。

また乳酸菌も積極的に摂取しましょう。これはヨーグルトや乳酸菌飲料に多く含まれています。ここでおすすめなのは、腸内環境を整えることに特化した商品を習慣的に摂ることです。

そのほかのポイント

• 朝、起床後すぐに冷たい水や牛乳を飲むと、腸の働きを活発にすることができます
• 適度に皮質 (油分) を摂ると腸が刺激され、便通がよくなります
• 豆類やイモ類、糖分の多い食品などは腸内で発酵して大腸の運動を活発にさせます
• キムチや納豆、漬物などの発酵食品を摂ることで腸内環境がアップ
• 適度な運動は腸の活動を促します。ウォーキングなどの軽い運動でも効果的です

まとめ

以上、「便秘」の原因とその予防・改善法をお伝えしました。肌荒れの原因となる便秘にならないためには、十分な睡眠や健康的な食生活といった基本的なことが重要です。体の健康にはやはり睡眠と食事。美容も例外ではありません。ぜひとも今回ご紹介した各ポイントを意識しながら、美容と健康のために健やかな毎日を送りましょう。