【専門家インタビュー】美容医療エキスパートの吉岡先生の美肌の秘訣はシンプルスキンケアにあり!

吉岡 容子
監修者 : 吉岡 容子
【プロフィール】

医療法人容紘会高梨医院副院長  皮膚科・美容皮膚科医師
東京医科大学医学部医学科を卒業後、麻酔科学講座入局。
麻酔科退局後、明治通りクリニック皮膚科・美容皮膚科勤務。院長を務め、平成24年より医療法人容紘会高梨医院 皮膚科・美容皮膚科を開設。
副院長として勤務しています。

・麻酔科標榜医、麻酔科認定医
・高濃度ビタミンC点滴療法認定医
・日本レーザー医学会会員
・日本抗加齢医学会会員
・点滴療法研究会マスターズクラブ会員
・日本美容皮膚科学会会員

【高梨医院 皮膚科・美容皮膚科】
https://www.takanashi-hp.com/hifuka/

専門家インタビュー

スキンケアは、女性にとって若々しく美しいお肌を保つための大切な習慣です。いくつもの化粧水や美容液などを重ねづけしている人も多いことでしょう。しかし、その入念なスキンケアが、逆にお肌に負担をかけ、シミやシワなどの肌トラブルの原因になっているとしたら心配です。今回は、高梨病院の副院長でもあり美容医療のエキスパートとしてご活躍中の吉岡容子先生に、シンプルスキンケアの大切さや、美肌のために心がけたい生活習慣のポイントなどについてお話を伺いました。

肌トラブルを招くスキンケアのNG行動とは?

– スキンケアをする上で避けた方が良いNG行動があれば教えていただけますか?
お肌をキレイにするために、化粧水や美容液などをいくつも重ねづけしている人がいますが、実は重ねづけスキンケアはお肌には良くありません。スキンケアは、お肌をこする動作につながるので、どうしてもお肌に摩擦が生じます。摩擦による刺激がお肌のメラニンを活性化させて、黒ずみ、シミ、シワを作る原因にもなるんです

– 入念な重ねづけスキンケアがお肌のトラブルを発生させる原因になりかねないということですね。
その通りです。それに、人は1分間に20回も手で顔に触れていると言われるほど無意識のうちに、頻繁に日常的に自分の肌に摩擦の刺激を加えているんです。

– え!1分間に20回も顔に触っているのですか?
そうなんです。必要以上の肌摩擦を避けるためにも、スキンケアはシンプルが一番です。そのためには、高品質のオールインワンのスキンケアコスメを使って、スキンケアのプロセスを減らし、肌を出来るだけこすらないようにすることをオススメします。

私自身も、抗酸化成分アスタキサンチンとフラーレン配合のオールインワンジェルと、ヒト幹細胞を高濃度に配合し再生医療技術で肌ダメージを修復するオールインワンクリームを開発しています。高品質なオールインワンコスメの提供により、多くの女性にお肌をこすらないシンプルなスキンケアの大切さに気付いていただけると嬉しいです。

美肌を作る生活習慣とは?

– 食事で気をつけた方が良いことを教えてください。
これから寒くなるこの時期でしたら、身体の免疫力を上げてくれる食べ物をとっていただきたいです。特にオススメしたいのは発酵食品です。チーズ、納豆、味噌、キムチ、甘酒などは特にオススメです。こういった発酵食品を鍋料理で食べていただくと身体が温まってなお良いですよ

-他におすすめの食材はありますか?
美肌のために、季節をとわず是非摂っていただきたい食品もあります。タンパク質やアミノ酸が豊富に含まれている牛の赤身肉は、一番のオススメです。
お肌の弾力性を上げるコラーゲンやエラスチンを生成するには、材料としてアミノ酸やタンパク質が必要です。牛肉の赤身肉は、アミノ酸とタンパク質を摂取するのにぴったりです。
美容のために生野菜のサラダばかり食べている人もいるようですが、それでは美肌のもとになるアミノ酸やタンパク質が不足しがちなので、お肉もしっかり食べてほしいです。

– 美肌に大切な食品は牛の赤身肉なんですね。でも、お肉があまり食べられない人はどうしたら良いですか?
美肌をつくる食品として牛の赤身肉にまさるものはありません。でも、どうしても苦手な人は大豆を原料とする納豆、テンペ、大豆ミート(大豆を肉のように加工した食品)などを食べて、アミノ酸とタンパク質を摂取すると良いですよ。偏りのないバランスのとれた食生活を心がけることも大切ですね。

– 食事のほかに生活習慣で気をつけるべきことはありますか?
睡眠をしっかりとることをオススメします。特に深夜の10時から2時までの4時間に眠る習慣をつけてほしいです。この時間はお肌のゴールデンタイムとも言われ美肌作りに必要な女性ホルモンや成長ホルモンが分泌される時間帯です。逆に、夜ふかしや睡眠不足が続くと、女性ホルモンの分泌量が減ってホルモンバランスが男性ホルモン優位に傾いてしまいます。そうなると、毛が濃くなったり、毛穴が開いたり、ニキビができやすくなってしまうこともあるんです。美肌のためには、睡眠をしっかりとってホルモンバランスを整え、お肌のターンオーバーを正常化することが大切ですよ。

– お肌のターンオーオーバーですか?
お肌の生まれ変わりのことです。人の肌の細胞は、28日周期で生まれ変わります。代謝が下がると肌の新陳代謝が滞って、古い角質がお肌に残ったままになり、肌荒れなどのトラブルが起きやすくなるんです。

– 代謝を上げるために、どんなことをすれば良いでしょうか?
代謝を上げるなら、スポーツがおすすめです。自分が夢中になって集中できるスポーツは続けやすいですね。私は、乗馬、山登り、スキー、ダイビング、サーフィンが趣味なんです。特に乗馬は大好きで県大会で2位になったこともあります。今も毎週水曜日に乗馬クラブで早朝から身体を動かしていますし、休日には山に登ることもあります。

吉岡先生が美肌のために気を付けていることは?

– 吉岡先生は普段からとってもアクティブな生活を送っているんですね。それでは、最後に今先生が注目している美肌成分を教えてください。
お肌に塗るスキンケア系でしたら、ビタミンAは欠かさず使用しています。ビタミンAは、ダメージを受けた肌を修復して正常化してくれる成分ですので、スポーツ後の日焼け肌のお手入れにも欠かせません。私は、クリニックで製造している「トレチノイン(ビタミンAの誘導体)」を、その日の肌の状態に合わせて濃度を調整してお手入れの最後に少量塗っています。市販のビタミンA配合の化粧品は濃度を調整できませんし、濃度自体が薄いものが多いです。ビタミンAをスキンケアに使うなら、クリニックで処方された「トレチノイン」や「レチノール(ビタミンAの誘導体)」を使用することをオススメします。

サプリですと、グラマリズムエラスチンを摂取しています。これはカツオの動脈から作られるエラスチンのサプリメントで、バストアップ効果や、運動や加齢によるバストのクーパー靭帯の伸びを抑えてくれると言われています。食事でもカツオの佃煮をもよく食べています。

– 吉岡先生、ありがとうございました。
吉岡先生から、お肌に刺激を与えすぎないシンプルスキンケアの大切さなどを教えていただきました。複数のスキンケアアイテムでしっかりお手入れすることがお肌に良いと思われがちですが、それがかえって肌への負担になっているかもしれません。若々しく弾力のある美肌を維持するために、食事や生活習慣に気を配り、運動を心がけるとともに、シンプルスキンケアを意識されてみてはいかがでしょうか。

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