【医師監修】美白といえばビタミンC!ビタミンCの美白効果と摂取方法を徹底解説

Dr.Motoko
監修者 : Dr.Motoko
【プロフィール】

大学病院・皮膚科学教室で研鑽を積み、海外の大学・皮膚科学教室の留学経験を持つ。
製薬会社、化粧品・サプリメント会社などに勤務。
美容皮膚科クリニックで臨床にあたる他、産業医も務める。

スキンケア

美白に効くビタミンと聞くと、ビタミンCを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。ビタミンCには、美しく透明感のある肌を作るためのさまざまな働きがあり、美白には欠かせない栄養素の一つです。さらにビタミンC以外の栄養素と組み合わせると、相乗効果も期待できます。

今回はビタミンCをはじめ、ビタミンの美白効果と摂取方法を徹底解説します。

やっぱりすごい!ビタミンCの美白効果

ビタミンC(アスコルビン酸)には、シミ予防や肌のターンオーバーの正常化などさまざまな美白効果があります。

メラニンの生成抑制

ビタミンCには、シミの原因となるメラニンの生成を抑制する働きがあります。紫外線を浴びると、紫外線によって生じた活性酸素により表皮の奥にあるメラノサイト(色素細胞)が活性化されます。すると「チロシナーゼ」という酵素によってメラニンの生成が亢進し、メラニンの増加した皮膚の場所=深さによって褐色~黒色の色素斑=シミとして現れます。ビタミンCにはチロシナーゼの働きを阻害し、さらに、抗酸化力により活性酸素の働きを抑えることにより、メラニンの生成を予防する作用があります。

メラニンの還元作用

ビタミンCには、黒色メラニンを還元して淡色化させる作用があります。そのため、シミの予防だけでなく、できてしまったシミを薄くするのにも効果的です。

抗酸化作用

紫外線やストレス、加齢などが原因でできた活性酸素が、メラノサイトへの刺激となります。ビタミンCには抗酸化作用があり、この活性酸素を除去する働きがあります。活性酸素は老化の原因でもあり、ビタミンCは美白だけでなくアンチエイジング効果も期待できます。

傷んだ肌の修復

ビタミンCには、肌の構成成分でもあるコラーゲンの生成を助け、血管を強化するため、いたんだ肌の修復、肌を健やかに保つ働きが期待できます。

ビタミンCの摂取方法

ビタミンCの取り入れ方は化粧品だけではありません。ビタミンCを効率よく活用する方法を知っておきましょう。

ビタミンC誘導体配合のスキンケア商品

ビタミンCはそのままでは不安定なので、化粧品にはビタミンC誘導体という形で配合されています。ビタミンC誘導体入りの美白化粧品の使い方によっても、働きに差が出てきます。

余分な角質を取り除くと、より浸透が高まることが期待できますので、ピーリングを行ったり、ピーリング効果のある化粧水や洗顔と組み合わせたりしても良いでしょう。また、イオン導入にもよく使われる成分です。

食べ物やドリンクで摂取

食べ物やドリンクでビタミンCを取り入れるインナーケアも重要です。

みかん、オレンジ、レモン、グレープフルーツなどと言った柑橘類に加え、パプリカ、ブロッコリー、キャベツなど野菜類にもビタミンCは多く含まれます。ビタミンCは、様々な野菜、果物から取り入れることが可能なのです。一緒に果物、野菜に含まれるポリフェノールも摂取でき、ポリフェノール自体の抗酸化パワーが期待できるのも良い点です。

また、一般には、食べ物としてビタミンCを取り入れたほうが、サプリメントよりも吸収が良いと言われます。ビタミンCだけでなく、ポリフェノール、カロテノイド、食物繊維など他の栄養成分も一緒に摂取できるので、栄養バランスや美容健康一般に役立ててください。

サプリメントで手軽に摂取

ビタミンCは水溶性で、紫外線、熱、空気による酸化、また保管状況や調理の過程で失われやすいという特徴があります。失われやすいビタミンCを手軽に取り入れるには、サプリもおすすめです。ただしサプリはあくまでも栄養バランスの取れた食事を心がけ、その上で摂取するようにしましょう。

高濃度ビタミンCを点滴

医療機関においては、ビタミンCを注射や点滴で取り入れるという方法もあります。高濃度ビタミンC点滴は、シミやシワ予防を目的として、自由診療を行っている主に美容系のクリニックなどで受けられます。治療を目的とした施術ではないので、保険診療とは異なり、価格はクリニックの自由設定になります。興味のある場合は、医師に相談しましょう。

ビタミンCだけじゃない!美白に効くビタミン

ビタミンC以外にも、美白に効くビタミンはさまざまあります!それぞれのビタミンの美白効果について解説します。

ビタミンE

ビタミンの中でも、抗酸化作用が高いのがビタミンEです。ビタミンEの持つ高い還元作用によって、メラノサイトを活性化する活性酸素を除去し、メラニンの生成を抑制します。また、血流を促してくれる働きも知られており、ビタミンCと合わせて摂取すると相乗効果が得られるので、美白のためにはぜひ覚えておきたいビタミンです。

ビタミンEが多く含まれる食品には、大豆、アーモンド、ピーナツ、モロヘイヤなどがあります。

ビタミンA/βカロテン

ビタミンAには、代謝を促進させ肌のターンオーバーを整える作用があります。これらのビタミンは「ACE(エース)」とも呼ばれ、美白に効くビタミンとして知られています。さらにビタミンAには、粘膜を保護して肌を強くする作用もあります。動物性の食べ物に多く含まれ、例としてレバー、卵、乳製品などがあります。

また、ビタミンAが脂溶性であるのに対して、βカロテンは水溶性のビタミンですが、必要に応じて体内でビタミンAに変換されることが知られています。そのため、プロビタミンAという別名があります。βカロテンは、人参、ほうれん草など色味豊かな緑黄色野菜に豊富に含まれます。ちなみに、ビタミンAには変換されませんが、それぞれ抗酸化力や特定の働きで知られるカロテンの仲間には、β、α、γ、ルテイン、ゼアキサンチンなどがあり、野菜を摂ることによって様々なカロテノイドが摂取できるのもメリットです。

ビタミンB2、ビタミンB6

ビタミンB2およびビタミンB6は、食べ物から摂取した栄養素(糖質、タンパク質、脂質)の代謝を支える栄養素です。特に、皮膚や粘膜、髪の毛などの健康維持に大切なビタミンです。そのため、皮膚科でも、口内炎、ニキビなどによく処方されるビタミンです。サプリメントで取り入れるのも良いでしょう。ビタミンB2が多い食品はレバー、うなぎ、や牛乳、ビタミンB6が多い食品はまぐろ、さんま、バナナなどが挙げられます。

まとめ

ビタミンCをはじめ、ビタミンは肌のみならず、健康の土台に欠かせない栄養素です。美肌、美白ケアにビタミンを取り入れ、健やかで透明感のある肌を手に入れましょう。

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