保湿のしすぎに要注意!ただ重ねればいいだけじゃない、ケアのポイント

スキンケア

肌を乾燥のダメージから守るためにも、保湿ケアは大切なステップです。しかし、過剰に保湿アイテムを塗り重ねてしまうと、かえって肌トラブルを招く可能性もあります。

保湿ケアは、自分の肌質にあったアイテムを適切な量使うのがポイントです。保湿しすぎによる起こるトラブル、肌トラブルを防ぐ正しい保湿ケアの方法を解説します。

保湿しすぎによる肌トラブル

保湿のしすぎは、以下のような肌トラブルを引き起こします。

肌荒れ

皮脂は「天然のクリーム」とも呼ばれ、肌の水分が蒸発するのを防ぐ役割を果たしています。しかし、保湿しすぎると皮脂分泌のバランスが乱れ、皮脂が過剰になることがあります。

ニキビの原因菌であるアクネ菌は皮脂をエサとしているため、過剰な皮脂の影響でニキビができ、肌荒れを起こしやすくなってしまうため、注意が必要です。

皮膚炎やカビの原因に

保湿のしすぎで、顔に赤みやニキビができる「酒さ様(しゅさよう)皮膚炎」を起こすことがあります。また、皮脂が多い、あるいは肌がベタベタした状況下で、カビが繁殖することもあります。

カビによる皮膚トラブルには、顔や頭皮にかゆみを伴う赤みが現れる「脂漏性皮膚炎」や、胸部や背中などを中心に色素斑や脱色斑ができる「癜風(でんぷう)」などが挙げられます。

肌本来の機能が低下する

化粧水や乳液などで、体の外側から水分と油分を補給するのは大切なことです。しかし、私たちの体内では、水分を保持する成分や水分の蒸発を防ぐ皮脂などが作られています。保湿しすぎると、肌の潤いを保つために欠かせないこれらの成分の生成が低下したり、分泌のバランスが乱れたりして、肌本来の機能が低下してしまう可能性もあります。

「保湿しすぎ」を見極めるポイント

化粧水ボトル

保湿しすぎを見極める、簡単にできるセルフチェックを紹介します。人差し指を曲げて、指の第一関節から第二関節にかけての平らな部分を頬にあててください。指を離したときに、指に頬がぴたっとはりついてくるようであれば、過剰に保湿されている可能性があります。

また、以下のような場合も要注意です。

  • 肌がベタベタになるまで保湿剤を重ねている
  • オイルやワセリンなどもたっぷり使って保湿している
  • 1年を通して、しっとりしたテクスチャーの保湿アイテムを使っている
  • 両頬が真っ赤になっている
  • しっかり保湿ケアしているのに、肌の調子が優れない

正しい保湿ケア

保湿しすぎを防ぐためには、正しい保湿ケアを実践することが大切です。保湿ケアのポイントを解説します。

基本は化粧水+乳液またはクリームでOK!

それぞれの保湿アイテムには、以下のような働きがあります。

  • 化粧水:肌に水分を補給する
  • 美容液:保湿成分など目的の成分を補う
  • 乳液:肌の潤いを維持する
  • クリームやオイル:皮脂膜の代わりとなって水分の蒸発を防ぐ

「保湿アイテムはたくさん使った方がよいのでは」と思うかもしれませんが、保湿ケアの基本は「化粧水+乳液またはクリーム」です。肌の機能を整えるうえでは、このシンプルなケアで十分です。必要に応じて、化粧水のあとに美容液を足したり、オイルを重ねたりしてください。

なお、乳液とクリームでは水分と油分の比が異なります。水分が多いのが乳液、油分が多いのがクリームです。ご自身の肌質に合わせて、乳液またはクリームを選ぶようにしましょう。

肌質に合った保湿アイテムを使う

保湿ケアで重要なのは、水分と油分のバランスです。適切な量の水分と油分が補給できないと、肌の環境は乱れてしまうので、肌質に合った保湿アイテムを選びましょう。

乾燥肌の人は、しっとりタイプのものや、保湿成分であるセラミドやコラーゲン、ヒアルロン酸などが配合されたアイテムがおすすめです。脂性肌の人は、さっぱりしたテクスチャーの保湿アイテムを使いましょう。

場所や季節によってアイテムを変える

顔の毛穴は、体の毛穴と比べて毛穴の奥にある皮脂腺が発達しているため、多くの皮脂を分泌します。顔のなかでも、毛穴が多く皮脂が目立つのは、額や鼻などのTゾーンです。頬は乾燥しやすくても、額や鼻は脂っぽい混合肌の方もいるでしょう。

テカリやすいTゾーンなどはさっぱりした乳液をつけるなど、顔のなかでも場所によって保湿ケアの方法を変えるのが効果的です。

また、環境によっても皮脂の分泌量は変化します。汗をかく夏と乾燥しやすい冬では、保湿アイテムのタイプを分けて使うのがおすすめです。夏はさっぱりした保湿アイテムを使う、冬場だけ最後にワセリンを塗るなど、環境や季節に合わせて保湿アイテムを使い分けましょう。

まとめ

保湿しすぎは、肌荒れや皮膚炎などの皮膚トラブルを引き起こす可能性があります。正しい保湿ケアを行い、保湿しすぎによる肌トラブルを予防・改善しましょう。

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