【医師監修】シミの改善方法を徹底解説!できてしまったシミのケア方法

コッツフォード良枝
監修者 : コッツフォード良枝
【プロフィール】

山梨大学医学部卒業後、日本医科大大学付属病院麻酔科学講座入局ののち、大手美容外科、野本真由美クリニック東京院の院長を経て、銀座禅クリニックの院長に就任。

スキンケア

「できてしまったシミはメイクで隠すしかないのかしら…」とお悩みの方もいるかもしれません。シミの種類にもよりますが、できてしまったシミを改善できる可能性はあります。

今回は、シミができるメカニズムと、シミを改善するケア方法について解説します。

まずは自分のシミの種類をチェック

まずはお悩みのシミの種類をチェックしましょう。シミによって、自分で治せるものとそうでないものがあります。

自分で治せるシミとは

セルフケアで改善が見込めるシミには、「老人性色素斑」「炎症後色素沈着」「肝斑」があります。どれも肌の一番外側にある「表皮」にできるシミです。

  • 老人性色素斑:シミのなかではもっとも代表的なもので、紫外線を浴びたダメージによってできるシミ。
  • 炎症後色素沈着:ニキビや虫刺され、やけどなどの跡が、色素沈着を起こしてシミとして残るもの。
  • 肝斑:主に摩擦や女性ホルモンの乱れによって、両頬に左右対称にできるシミ。摩擦をなるべく避けること、そして内服治療が効果的です。

自分で治せないシミは皮膚科医に相談

雀卵斑(じゃくらんはん:いわゆるそばかす)や表皮の下層にある真皮にできるシミなどは、セルフケアでの改善は困難です。皮膚科医に相談して、レーザー治療や投薬など、専門の治療を受けましょう。

シミができるメカニズム

紫外線を長時間浴びたり、ストレスで活性酸素が発生したりすると、表皮の奥の方にある「メラノサイト」という細胞が活性化され、メラニンが生成されます。メラニン自体は肌をダメージから守るために作られるもので、通常は肌のターンオーバーによって、古い角質とともに剥がれ落ちます。しかし、肌のターンオーバーが乱れていたり、排出しきれない過剰なメラニンが生成していたりすると、シミとして肌に残ってしまうのです。

シミを薄くするためのアプローチ

シミができるメカニズムを踏まえたうえで、シミを薄くするためには以下のようなアプローチ方法が挙げられます。

肌のターンオーバーを整える

血行促進により新陳代謝が高まると、肌のターンオーバーが促進され、メラニンが効率よく排出されます。ターンオーバーは加齢とともに乱れやすく、生活習慣とも密接に関係しています。肌のターンオーバーが整うと、シミ改善だけでなく、肌のハリがよくなり美肌効果も期待できます。

メラニンの酸化を抑制する

生成したメラニンがさらに紫外線を浴びて酸化されると、黒色化してシミとして目立つようになります。できてしまったシミを薄くするためには、黒色化したメラニンを還元して淡色化する作用があるビタミンC、ハイドロキノンなどをケアに取り入れるのも一つの方法です。

メラニンの生成を抑制する

シミをこれ以上増やさないためには、メラニン生成を抑制するためのUVケアや生活習慣の改善などが必要です。特に紫外線は多くのシミでリスク因子なので、日焼け止めクリームなどで徹底した紫外線対策をしましょう。

シミの改善方法

ここからは、自分でできるシミの改善方法を紹介します。

スキンケアを見直す

シミの改善には、毎日のスキンケアのステップがとても大切です。丁寧な洗顔および保湿ケアで肌のターンオーバーを整えましょう。肌の潤いを保つことは、紫外線のダメージ軽減にもつながります。ホワイトニング効果がある美容液を使って、シミが気になる部分に集中ケアするのもよいでしょう。

1~2週に一度、ピーリングするのも効果的です。ただしやり過ぎは肌にダメージを与えてしまい、逆に肝斑などを濃くしてしまう可能性もあるので、頻度は守ってください。

シミに効果がある化粧品を使う

黒色メラニンを淡色化してシミを薄くする効果がある成分には、ビタミンC誘導体とハイドロキノンが挙げられます。ビタミンC誘導体は、ビタミンCを安定化させ肌に吸収しやすくさせたものです。メラニンの淡色化のほかにも、メラニン合成の抑制作用、肌のターンオーバーの正常化など、シミケアには欠かせない働きを持っています。

ハイドロキノンは天然の還元物質で、酸化された黒色メラニンを還元して、シミを薄くします。市販のクリームにも配合されていますが、濃度が高いものは刺激感も強いので、皮膚科医で処方してもらい治療するのもよいでしょう。ただし、かぶれを起こす頻度も高いため、パッチテストをしてからの使用をお勧めします。

ハイドロキノンの効果や使い方については、こちらの記事で詳しく解説しています。

シミに効果がある栄養素を取り入れる

化粧品を使って、体の外側からシミに効く成分を肌に取り入れるのもいいですが、それと同時に意識したいのがインナーケア。特に、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンAは「ACE(エース)」とも呼ばれ、シミ改善や美白にはぜひ覚えておきたい栄養素です。

これらのビタミンが多く含まれる食材や摂り方については、こちらの記事で詳しく解説しています。

生活習慣を見直す

不規則な生活やストレスは、シミのリスク因子です。シミを改善するためには、生活習慣を見直してみましょう。しっかり睡眠が取れていると、成長ホルモンの分泌が促進されて肌の新陳代謝が向上します。過度なストレスは活性酸素を発生させてシミを悪化させてしまうので、適度な休養を意識して取りましょう。

また、冷え性の人は、マッサージや入浴など、体を温めるケアがおすすめです。体質が改善されれば、血行が促進されて肌のターンオーバーが整い、シミが蓄積しにくい肌になります。

まとめ

シミを改善するには、セルフケアでもさまざまなアプローチがあります。自分でケアできるタイプのシミであれば、できることから始めてみましょう。

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